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B区画整理 H20(6)答案

  20年度のB区画整理 (6)の答案を作成してみる。

B区画整理 H20(6)
 市街地整備手法として土地区画整理事業がもつ特徴を3点述べよ。そのうえで、都市を巡る社会経済情勢の変化に対応して、今後、市街地整備手法として土地区画整理事業を適用することが効果的であると考えられる具体的なケースを1つ挙げ、事業執行上の課題と対応策を述べよ。


1.土地区画整理事業の特徴
(1)道路・公園・河川等の公共施設と宅地の総合的・一体的整備により、新たな土地利用に対応し、かつ優れた都市空間を形成することができる。
(2)公共投資(補助事業費)とほぼ同額の民間資金(保留地処分金)により、公民協同の都市開発を実施する。また、建築移転に伴う民間の関連投資の誘発による経済波及効果が大きい。
(3)既成市街地から新市街地まで多様な地域で、多様な目的に対応した市街地整備が可能である。また、多様な関連事業との組み合わせが可能であり、各事業の長所を活かし、短所を補完しあうことができる。

2.まちなかは区画整理が効果的
○中心市街地問題
 既成市街地の中心部、「街なか」には社会資本や建築物の老朽化をはじめ、中心市街地の空洞化、木造建築物の密集、低未利用地の散在等といった課題が山積しており、早急な解決が求められる。
○まちなか区画整理
 土地区画整理事業は、換地という手法により土地の入れ替えを行い、土地の高度利用を図るための街区の再編が可能である。したがって、既成市街地の整備においても有効な事業手法であり、その積極的な活用が期待される。特に、有効・高度利用が望まれる既成市街地で、一定の基盤整備がなされているにもかかわらず、低未利用になっている土地が散在している地域においては、敷地の整序を図る区画整理が効果的である。

3.事業執行上の課題
(1)まちなかでは大規模は困難
 既成市街地において区画整理事業を大規模に適用すると、地権者数が多いことから合意形成に時間を要し、事業期間が長くなり、資金回収リスクも大きくなる場合が多い。
(2)地方公共団体施行の収束(財政難)
 従来、地方公共団体施行の区画整理が大規模かつ広範に行われていたが、その多くはすでに収束している。地方自治体の財政難や技術者不足もあって、今後は新たな公共団体施行の区画整理事業は始動しにくい状況である。
(3)区画整理の限界
 区画整理は、事業の中では土地の整理や公共施設の整備のみを行い、上物(建築)そのものは取り扱わない。そのため、建てづまり狭小宅地が多い密集市街地や土地の共同化による高度利用が求められる駅前等では、区画整理単独での解決が困難である。また、借家人等の問題にも区画整理単独では対応が困難である。

4.対応策
(1)柔らかい区画整理
 今後の既成市街地の整備では、小規模で、修復型の区画整理を段階的、連鎖的に行う柔らかい区画整理が有効である。小規模でも合意形成ができたところから区域決定を行い、段階的に事業を進めればよい。このように柔軟に進めることにより、効果が早く現れ、次期施行エリアにも連鎖的な効果を及ぼすと考えられる。
(2)民間活用
 今後の既成市街地の区画整理で主体的な役割を果たすと期待されるのは民間事業者である。民間主体では、大規模で長期の事業は困難であるが、小規模で短期の事業であれば民間事業者の参画の可能性は十分に考えられる。行政としても、民間主体の区画整理の積極的な支援し、公民協同のまちづくりを進める必要がある。
(3)他事業との組み合わせ
 区画整理の不得手とするところについては、他の事業手法と組み合わせることにより解決することが可能である。たとえば、駅前など高度利用を図るべき地区では、高度利用推進区による申出換地を実施し、そこで市街地再開発事業の一体的施行を行うことにより、合理的な土地の高度利用を推進することができる。また、密集事業による従前居住者用住宅を事業地周辺に整備することにより、区画整理により退去を余儀なくされる借家人等の生活再建が可能となる。
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土地区画整理事業の特色
【出典】III.土地区画整理事業の活用にあたっての基本的な考え方 『土地区画整理事業運用指針』(平成13年12月)国土交通省

 土地区画整理事業は、以下のような特色を有する事業であり、この特色を踏まえて事業の企画・立案を行うことが必要である。
 
 (1) 施行者には権利制限を伴う事業執行の権能が与えられていること
 土地区画整理事業の第一の特色は、公共施設の整備・改善と宅地の利用増進を図るため、施行者に換地処分や建物移転等の私権の制限を伴う事業執行の権能が与えられていることである。
 このため、地権者の権利利益を保護するため土地区画整理法(以下「法」という。)では厳格な手続き規定が設けられている。
 例えば、施行者となれるものが限定されているほか、施行者の種類別に事業の認可等の際に地権者の意見を反映させる手続きが規定されている。さらに、換地処分については、換地計画の決定にあたって照応の原則(法第89条)の基準や必要な手続きが定められている。照応の原則とは、換地及び従前の宅地の位置、地積、土質、水利、利用状況、環境等が照応するように定めるという原則であり、これにより各権利者の間に不均衡が生じないように換地を定めることとなっている。
 
 (2) 地権者参加型の事業手法であること
 土地区画整理事業の第二の特色は、従前の地権者が事業後も引き続き地区内に残れるということである。
 このため、土地区画整理事業は、計画段階から地権者が参加しながら事業を進められる地権者参加型の事業手法として、地権者の自主的まちづくりが期待できる。また、既存のコミュニティをそのまま維持することも可能である。
 
 (3) 具体の土地利用は地権者に委ねられていること
 土地区画整理事業の第三の特色は、施行後の各宅地の土地利用は、地権者の手に委ねられているということである。
 土地区画整理事業は土地の区画形質の変更及び公共施設の新設又は変更に関する事業であり、建築物の整備は通常は事業に含まれない。このため、建築物の整備計画の有無にかかわらず事業の実施が可能な手法であり、山林原野から密集市街地まで適用できるなど、事業の汎用性が極めて高い事業手法となっている
 しかし、一方で、市街地再開発事業のように建築物整備を一体的に実現できないことから、建築物整備も含めた総合的なまちづくりの実現を図る必要がある場合には、市街地再開発事業等の建築物整備が可能な事業との合併施行や建築物の規制誘導を行うことが可能な地区計画等の活用が必要となってくる。


土地区画整理事業の特徴
【出典】 土地区画整理事業のしくみ 社団法人 街づくり区画整理協会

  • 道路・公園・河川等の公共施設と宅地の総合的・一体的整備により、新たな土地利用に対応し、かつ優れた都市空間を形成。
  • 既成市街地から新市街地まで多様な地域で、多様な目的に対応した市街地整備が可能。また、多様な関連事業との組み合わせが可能。
  • 公共投資(補助事業費)とほぼ同額の民間資金(保留地処分金)による都市開発を実施。また、建築移転に伴う民間の関連投資の誘発による経済波及効果が大。
  • 地権者自らが土地を所有したまま街づくりに参加。全事業の約半数が、地権者が共同で行う組合施行の事業。


まちなか区画整理
【出典】 『小規模区画整理のすすめ―これからの街なか土地活用』 区画整理促進機構 (編集)
抜粋
 我が国の都市は、古くから培った文化と歴史を継承しつつ、活力に満ちあふれた、豊かで快適な「世界に誇れる都市」として再生し、将来の世代に受け継ぐことが求められています。とりわけ、すでに相応のストックのある既成市街地、街なかの再生・再構築は焦眉の急とされています。
  今日、街なかには社会資本や建築物の老朽化をはじめ、中心市街地の空洞化、木造建築物の密集、低未利用地の散在等といった課題が山積しています。これらを同時に解決し、再生するためには点的、線的な施設を単発的に整備、更新するだけでは困難です。やはり、面的に各々の施設や個々の宅地を有機的に結びつけながら整備することのできる土地区画整理事業や市街地再開発事業等によることが効率的かつ効果的です。
  街なかは、これまでも地方公共団体が中心となって区画整理等により整備が進められてきましたが、財政危機が叫ばれる中、今後はそのスピードが徐々に鈍化するものと予想されます。このため、都市再生を実現する上で民間の資金やノウハウを積極的に活用することが大変重要となってきています。
  しかしながら、公共のそうした期待ほどには民間が主体的に区画整理等に取り組む例はあまり多くありません。その理由としては、一般の地権者の方や民間事業者にとって区画整理等は専門的な知識が必要で、しかも手続きが面倒であるという印象があったり、大規模で事業期間が長く、資金回収リスクが大きいので民間の事業には適さないといったイメージが定着していたりすることが大きいようです。
  実は、街なかで行う区画整理は大規模なものとは限りません。小規模であっても街なかの再生に有効であれば、活用されることに対して何ら拒む理由はないはずです。税制優遇等が認められている中で換地手法を使い土地を入れ替え、集約・整形化することにより、効果的に活用できる土地は多く、民間にとっても大変有効な手法と言えます。
  この本は、街なかで土地や建物を所有している地権者の方や民間事業者の方々が、敷地形状や接道条件が悪いなどの理由からこれまで有効に土地活用ができていないといった悩み等をお持ちの場合に、その一助となるよう街なかの小規模な区画整理のメリット、事例、手続きの方法などをとりまとめたものです。
  区画整理をまったく知らない初級者の方から、すでに相応の知識のある上級者の方までが、それぞれのレベルに応じて街なかの小規模な区画整理を理解し、実際に土地を活用できるように心がけています。


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Author:まいじょ
地方自治体に勤務する再開発プランナー

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